2017年夏アニメの「異世界食堂」というアニメをご存知ですか?いやーこれ素晴らしく面白いですよ!
→ TVアニメ「異世界食堂」公式サイト
どんな話なのか簡単に説明すると、異世界の困っている人、悩みを抱えている人の前に突如「洋食のねこや」というドアが現れます。
そのドアを開けると日本の食堂に繋がっていて、そこに迷い込んだ異世界の住人は当然「なんだここは?見たこと無いものばかりだ…」という反応をします。
すると店主が現れ、「お客さんせっかくだから食べていきな」というわけです。
言われるがまま席に座り、よくわからないまま料理を注文。その料理のレベルの高さに「美味すぎる!!」と唸りまくる!
そして何故か悩みは解決され、異世界に戻っていく。
大体こんな内容です。
そうそう、これどこかで観たことがある!と思ったら、自衛隊が異世界で無双するアニメ、「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」です!
「GATE」を料理アニメに調理すると異世界食堂になる!
「GATE 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」は、突如、日本の銀座に現れた異世界への巨大な門(ゲート)からモンスターが現れ、人々が襲われるというところから始まります。
その門を通って異世界の調査に赴いた自衛隊は、現地の軍勢と戦闘になってしまいますが、異世界の武器レベルは剣、馬、弓といった古代兵器止まり。対する日本の自衛隊は銃、戦車、戦闘機といった近代兵器。
当然勝負になるわけもなく、圧倒します。
この文明レベルの圧倒的な差を料理に置き換えると「異世界食堂」になります。
冒頭で説明した通り、「異世界食堂」では困ったり悩んだりしている人の前に現れるドアを開けると、食堂「洋食のねこや」に繋がっているわけですが、異世界の食文化レベルは中世って感じで、今の日本の食文化から比べると圧倒的に低いです。
どのくらい低いかというと、お冷(レモン水)を飲んで「なんだこの美味い水は!!」と驚くレベルです。
なので、食堂で出される「メンチカツ」「ビーフシチュー」「チョコレートパフェ」といった料理は自分たちの住んでいる世界とは次元が違いすぎ、「美味すぎる!!」とまさに舌を巻くレベルで感嘆し、そして何故か今まで悩んでいたことがこの料理で解決される、という優しい世界です。
そういう意味では「俺TUEEEE系」とも言えるでしょう。食文化レベルの低い異世界相手に無双するわけですからね。
「俺TUEEEE系」の面白さというか魅力は、主人が他者を圧倒する強さにあります。見ている方は安心で痛快愉快、なんか自分まで強くなったような気分になれます。
ですが非常に単調なストーリーになりがちなのが弱点です。「どうせまたコイツが無双して終わりなんだろ、ハイハイ」と言われればそれまでかもしれません。
その点をこの「異世界食堂」では、強さを「料理の美味しさ」に置き換え、主役というスポットライトを、主人公である店主ではなく異世界の住人に当てることでうまく隠しています。
基本的に一話完結型なので、何話から見ても大丈夫です。30分アニメですが、今どき珍しい一話二本立てで非常にテンポよく、各話の主人公となる異世界の住人の背景や性格、仕草も丁寧に描かれています。
そして誰もが美味しいものを食べて幸せになるという、生き物にとってもっとも単純で幸福な感覚を共有でき、暖かい気持ちになる、そんなアニメです。
レベルの高いアニメというよりは、非常に丁寧に作られたアニメだと思います。気になった方は是非ご覧になってみてくださいね!ただ第四話のオムライスはちょっと実験的な作りなのでオススメしませんw
ちなみにこの「異世界食堂」は、「小説家になろう」で連載されているライトノベルが原作です。そちらのURLも貼っておきますね。ただアニメの出来がいいので、是非そちらを観ることをオススメします!