いくら食べても同じ値段・低価格なことから人気のある食べ放題ですが、「いっぱい食べるぞ!」と意気込んだものの、意外と食べられなかったりしますよね。
今日は食べ放題で沢山の料理をいっぱい食べて、満喫する方法をお伝えしたいと思います。
ポイント①:元を取ろうと考えない
食べ放題というと「料金分は元を取ろう」と考えがちですが、それは間違いです。というよりは不可能に近いです。
食べ放題のお店では、大量仕入れ、セルフサービスなど様々なコスト削減により合理化がなされています。
例えば、しゃぶしゃぶ食べ放題で1980円のお店は、肉の仕入れ値は100gが70円だったりします。
元を取ろうと考えると3kgを食べる必要があります。
なので、食べ放題では「元を取ろう」とは考えず、沢山の料理を楽しく、満足感を得て食べる事を考えるほうが良いんです。
ポイント②:一度に沢山の料理を並べない
料理を山盛りにしていっぱい並べると、精神的にお腹がいっぱいになり食欲がなくなってしまいます。
食欲をコントロールする仕組みには大きく分けて2つあります。
1つは代謝調節系食欲コントロール。これは脳にある満腹中枢と摂食中枢によってコントロールされるシステムです。
血液中のブドウ糖濃度、要するに血糖値を感知して、満腹中枢が「お腹いっぱい」という信号を発します。
もう一つは認知調節系食欲コントロールです。こちらは脳の前頭葉、海馬、扁桃体の働きで記憶や習慣によって左右される食欲です。
人間はこれが強く働きます。
日頃の経験から、私達は自分の胃の限界がわかっています。
なので一度に大量の料理を見てしまうと「食べられない」「身体に悪い」などの否定的なイメージから食欲が抑制されるんです。
また、「次は何の料理が出るのか」「今度は何を食べようか」という期待感は、食欲増進にとって大切な要素です。
その点に気をつけ、精神的なストレスを与えないよう少しずつ皿に取りましょう!
ポイント③:最初からガツガツ食べない
食事を取ると、消化・吸収などに関わって熱が発生し、体温が上昇します。すると身体は体温を一定に保つため、熱の発生を抑えて体温を下げようとします。
このとき脳から分泌されるのが「ヒスタミン」で、これが食欲を抑えるように働くんだそうです。
真夏に食欲が落ちるのもヒスタミンによる体温調節によるものです。
つまり、早く食べる→早く体温が上がる→早く食欲がなくなるという事です。
急いで食べるのは逆効果なんですね。
そのため、必要以上にゆっくり食べる必要はないですが、マイペースで食べる方がより食べ放題を楽しむことができるんです。
ポイント④:少しずついろいろな物を食べる
同じ物ばかり食べるとだんだんと食欲が抑制されていきます。これを「感性満腹感」と言います。
1992年、アメリカの心理学者ウィスニュースキー博士が満腹感についてある実験を行いました。
男性20名のグループに対し、唾液の分泌量を量りながらチーズバーガーを満腹と感じるまで食べてもらうというものです。
個数が増えるに連れて唾液の分泌量が減少し、食欲が減退していき、彼らは平均4個半のチーズバーガーを食べたところで自分が満腹と感じました。
そして満腹を感じた後に、一方には再び同じチーズバーガー食べてもらい、もう一方には新たにピザを食べてもらいました。
すると同じチーズバーガーを食べた方は更に唾液の分泌量が減退するのに対し、ピザを食べている方は一度満腹を感じていたにも関わらず唾液の分泌の上昇が見られ、食欲が回復することがわかったんです。
つまり、同じものばかり食べ続けていると、本当はまだ食べられるのに満腹と感じ、食欲が低下してしまう、これが「感性満腹感」です。
しかし、見た目や味の違うものを見たり口にすることで、食欲を回復する事ができます。
そこで、好きなものを食べすぎて食欲が落ちてきた場合は、味の違うものに手を出してみるといいでしょう。
できれば、初めから色々な種類のものを少しずつ楽しみましょう。
それが結果的に沢山の料理を食べられる事につながります。
ポイント⑤:炭水化物は少なめに
食べ物の三大栄養素「糖質」「タンパク質」「脂質」の内、血糖値を一番上昇させるのは「糖質」です。
これは「ご飯」や「パスタ」等の炭水化物に多く含まれています。
ご飯、肉、温野菜をそれぞれ200g食べた場合、ご飯の血糖値の上がり方は圧倒的で肉のおよそ3倍ほど早い時間で上昇します。
つまり、ご飯やパスタ等は満腹感を早く感じてしまうため、結果的に他の料理が食べられなくなってしまいます。
そのため炭水化物は少なめに、できれば最後の方で食べるようにしましょう。
ポイント⑥:会話を楽しみながら食べる
一人で食べる食事より、気の合った友達などと食べた方が食が進むような気がすることはないですか?
食欲は感情によっても大きな影響を受けます。
会話を楽しんだり、精神的に高揚している時には「オレキシン」という脳内物質が分泌されます。
オレキシンとは視床下部から分泌されるタンパク質で、このオレキシンをラットの脳内に投与すると通常の6~10倍のエサを食べるようになったそうです。
このオレキシンは会話などをすることによって、喜びや楽しさを感じ取ると視床下部から分泌され、食欲が増進されると考えられています。
また、会話を楽しむことで精神的ストレスから解放されると、「CRF」の分泌が抑制され、これも食欲増進につながると考えられています。
CRF(コルチコトロピン放出因子)とは、ストレスを受けた時に視床下部から分泌される脳内物質で、これよって、体内ではストレスに対抗するためのホルモンが分泌されるわけですが、その一方でCRFは食欲を抑制するように働いてしまいます。
そのため、精神的ストレスが掛かった状態にあると、食欲が抑えられてしまうそうです。
逆に、友達や恋人との楽しい食事はストレスから解放され、CRFの分泌が減り、そしてオレキシンが分泌され、食欲増進へと繋がります。
以上が「食べ放題でより多くの料理をよりたくさん食べる5つの方法」でした!
お次は、「焼肉」「寿司」「中華」それぞれの食べ放題の具体的攻略法です!
食べ放題のための準備
これはどんな料理にも共通することです。
よく「朝から何も食べていない」「一食抜いてきた」と意気込む人がいますがこれは逆効果。
胃が本当に空っぽの状態だと、胃酸が出にくく消化に良くありません。
そこで食事の三時間くらい前に、インスタントで構わないのでコンソメスープやわかめスープを飲んでおくようにすると、アミノ酸が食欲を増進させ、胃酸の分泌が促され、食べ放題のための良いコンディションを作ってくれます。
ただし、コーンスープ等の甘みのある物は満腹感を感じやすいので避けましょう。
料理別攻略法:焼肉編
20歳以上の人なら、食べる前にまず軽くアルコールを飲みましょう。胃の働きを活発にしてくれます。
そしていよいよ肉ですが、カルビやロースにはまだ手をつけてはいけません!
これらの肉は脂が多すぎて、最初に食べるには適していません。
最初は脂の少ないタンやハラミなどを食べましょう。
その際、消化を助けるためしっかり噛んで食べることを心がけましょう。
肉の合間にはサラダやスープ等を軽く取って口直しすると、更なる食欲を掻き立ててくれるはずです。
中盤に入ったらレバーやホルモン等、口当たりの変わるものを食べましょう。
レバーは鉄分が多く脂肪が少なくてさっぱりしているのでオススメです。ただし、食感を変えるのが目的なので食べすぎないようにしましょう。
そして焼肉で注意してほしいのがタレの付けすぎ。せっかく味の違う肉もタレを付けすぎてしまうとどれも同じ味になってしまいます。
また、甘みのあるタレは血糖値を上げやすいんです。
付け合せには白菜のキムチよりも大根を使ったカクテキをオススメします。唐辛子のカプサイシンか食欲を誘い、大根に含まれるジアスターゼが消化を助けてくれます。
そして最後に抑えていた欲望を一気に爆発させ、脂の乗った「カルビ」や「ロース」を食べましょう!
食後の充実感をたっぷりと味わえるはずです。
料理別攻略法:寿司編
値段を気にしなくて良いため、トロ、イクラ、ウニといった高級なネタに走りたいところですが、こうしたネタは脂っこいのが多いので控えておきましょう。
最初は適度な脂が乗った、サーモン、カンパチ、マグロ(赤身)これらの脂はあなたの食欲を増進させてくれるはずです。
食欲が出てきたところで自分な好みのネタを頼んでいきましょう。
しかし、軍艦物は海苔の消化に時間がかかるのと、他の握りに比べご飯の量が多いので注意が必要です。
中盤ではタイやヒラメなどの白身魚を食べましょう。さっぱりとしていて口当たりが変わり、食欲が掻き立てられます。
また後半に向け、シソの入ったネタを食べておくと、ペリルアルデヒドというシソ独特の香りが食欲を増進させてくれます。
そして限界が近いと感じたら、イクラやウニ、脂の乗ったトロなど、こってりしたネタでラストスパートです!
値段の高いネタも押さえ、充実した食べ放題が味わえるはずです!
料理別攻略法:中華編
前菜として焼き物の盛り合わせを軽く食べます。
焼きガモ、腸詰め、豚バラ肉の香味焼きなどは程よい脂肪分などで胃の働きを活発にしてくれます。
そして、中華では高級食材をいつ食べるかがポイントです!
味の濃い料理はお腹にたまりやすいので、薄味のものから食べる方が良いです。
フカヒレの姿煮や北京ダックは意外と薄味なので、始めの方で食べると良いでしょう。
塩味の伊勢海老料理や野菜の炒め物なども薄味でさっぱりと食べられます。
合間にはエビのチリソースのような酸味と唐辛子の効いた料理が食欲を増進させてくれます。
ただ水には手を出してはいけません。水はお腹が膨れやすいからです。水分補給はウーロン茶で行いましょう。
ウーロン茶に含まれるポリフェノールが胃の中の脂肪やタンパク質と結合し洗い流してくれます。
冷たいものは消化に良くないので、温かいものを飲みましょう。緑茶のほうがポリフェノールを多く含んでいるのでより効果的です。
後半に向けて、徐々に味の濃いものを食べていきましょう!
牡蠣ソースなどで煮込んだアワビなどを食べておきます。揚げ物やクリームソースを使った料理はお腹にたまりやすいので、後半に食べるようにします。
いよいよラストです!
麺類やおこげなどでお腹を十分に満たしましょう。中華で沢山食べたい時は、スープ類はとらないようにしましょう。
わざわざ水分でお腹を膨らませ、いろいろな料理を楽しなくする必要はないです。
そしてどんな食べ放題でもそうですが、甘いものは血糖値が一気に上るので、必ず最後にデザートとして食べることをオススメします!
最後に
冒頭でも述べたように「食べ放題で元を取る」という考えは捨てましょう。
食べ放題を本当に安くてお得なものにするためには、無理をせず自分のペースで楽しく料理を味わうことが大切なのです。
これであなたも充実の食べ放題を楽しめることでしょう!!
さて、お気づきの方もいると思いますが、実はこれ「特命リサーチ200X」という2000年くらいにあった番組で、かなり好きな回だったのでその内容をアーカイブしておこうと思ったんです!
食べ放題に行くときは、参考にしてみてくださいね!